ワケアリ夫婦っ!!
「うぅ〜……誰かぁ」
声のする方へと向かうと、そこには。
「…………ッ!?」
俺はようやく見つけた声の主に、思わず目を見開いた。
「……何……してんの?」
「………た、助けて下さい……」
そこにいたのは、倒れているおっさん………と、その下敷きになっている"女の子"だった。
「えっと……」
とりあえず、訳もわからないままその子の上からおっさんを退かす。
「………はぁ〜、よかった……」
するとその子は、安心したように起き上がって服の汚れをはらった。
「あの……ありがとうございました」
改めてちゃんと見る彼女の姿。
スラリと伸びた手足に、白い肌。
外灯に照らされて見える、綺麗な顔立ち。
肩下まである、黒いサラサラした髪。
………可愛い。
初めて出逢った彼女は、たった一瞬でその姿を俺の瞳に焼きつかせた。