ワケアリ夫婦っ!!
「本当にごめんなさいねぇ。あの人には、ちゃんとおばさん叱っておくから!」
「いっ、いえ……大丈夫っす。それじゃあ、夜分に失礼しました」
「わざわざありがとうね、お兄さんもお嬢ちゃんも。それじゃあ、おやすみなさい」
そう告げて、静かに閉まったあのおっさんの家の玄関。
………彼女のお願いとは、あのおっさんを家まで運ぶのを手伝ってほしい。というものだった。
どうやら今隣にいるこの子は、通りかかった公園のベンチに、酔いつぶれた知り合いのおじさんがいるの見つけて。
それでそのままにもしておけずに、起こそうとしたところ。
酔っぱらって、足取りのおぼつかないおじさんが倒れかかってきて、下敷きに。
しかもおじさんはそのまま爆睡。
そして、俺に発見された……ということらしい。