ワケアリ夫婦っ!!
そんなこんなで結局、南さんはうちに泊まっていくことになった。
南さんは結構お酒に弱いらしく、お酒は日向の半分ぐらいしか呑んでないのに。
すでに潰れて爆睡してしまった。
そして、なんだかあたしも話の途中でまぶたが重くなってきて………。
まだ……片付けとかしなきゃいけないのに………。
そう思いながらも、あたしはそこで意識を手放した。
「………っ」
気づくと、電気の消えているリビングとソファーに横になって寝ている南さん。
携帯のディスプレイを見ると、夜中の三時だった。
そっか、あたしあのまま寝ちゃったんだ。
南さんはいるけど、日向がいないことに気づいて、寝ぼけながらも周りを見回す。
ゴトッ……。
「っひ………」
キッチンの向こうから何かの物音が聞こえた。
「お、おばけ……?」
よく見ると、何か人のような影がゆらゆら揺れていて……。
こ、怖い……。
「………奈央?」