ワケアリ夫婦っ!!
「俺、シャワーしてくる」
あきらかに様子のおかしいあたしに気づいてるはずなのに……。
そう言うと手を離して、お風呂場へ行ってしまう日向の後ろ姿が霞んで見えた。
「………そっか」
それが、日向の答えなら。
怖がりなあたしには、それ以上聞けないよ………。
あたしはテーブルの上に置いてるすっかり冷めてしまったコロッケを、自分の分だけ取り上げて、キッチンの三角コーナーへ捨てる。
結局何も口にしないまま寝室へ行って、ベッドの端のほうへ寝た。
不安で押しつぶされそうな気持ちを、涙を、必死に我慢しながら目を閉じる。
真希……あたし、もう無理かもしれない………。