幕末怪異聞録
声をかけてきたのは八番組組長である藤堂平助。
「儂は別に細くてもかまわん。
貴様は曲がりなりにも新選組の幹部なのじゃろ?」
「曲がってないし、ちゃんと新選組してる!
さっきから貴様貴様って呼ぶなよ年下のくせに!
俺は平助って名前があるんだこの野郎!」
フーフーと鼻息を荒立てる藤堂に灰鐘は鼻で笑った。
「はいはい、すまなかったのぅ。
大体儂より年下っていつ思ったんじゃ?」
「え?灰鐘さん何歳なの?」
笑って見ていた沖田が驚いた顔で話に入ってきた。
それに合わせるように藤堂も驚いた顔をしている。
「ん?
二十四歳じゃが?」