幕末怪異聞録
「そうだ。あんたに言っときてえことと、聞きてえことがいくつかあるだ。」
そう言ってドカッと座る土方。
「それじゃあ俺らはこれでお邪魔しようか。
平助……そこの犬も行くよ。」
「え!?俺も!?」
「総司に遊ばれてこい。」
「嫌だー!!」
ピシャッ!!
総司に首根っこを掴まれ、出て行く狼牙を見送ってから土方の方に見直った。
「何だ?」
「何だじゃねえよ。お梅さんとあやかしはどうなってんだ。」
それを聞いた時雨は、思い出したかのように手を叩いた。
「それは解決したぞ?
お梅はあっちの世界に送ったし、害のある妖怪はいないし。
任務完了♪」
えへっと笑う時雨に土方は笑みを返し、「そうか…。」と安堵した。
「で、だ。
あんたに言わなきゃならねえことがある。」