幕末怪異聞録
どんどん焼け
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こうして新選組と別れ、京を後にした……
かと思えば、あれから一週間経ったと言うのにズルズルと京にまだいた。
「いや~、やっぱり時雨ちゃんおると助かるわぁ……。」
「あはは。ありがとうございます。」
時雨はお膳を持ってバタバタ走っていた。
ここは寺田屋だった。
坂本や寺田屋の方にお世話になったから挨拶してから京を出ようと足をのばすと、
『あら、坂本はんらは今おらへんのよ……。あ!何日か後には帰って来はるし、待っとったらええやん!
え?そんなん出立遅れる言うても長州なんて逃げへんし!
な?待っとくやろ?』
こうしてお登勢に言いくるめられて、何故か働いている時雨だった。
(いつになったら龍馬は帰ってくるんだよ!!)
顔を見たら鉄拳を顔面にめり込ませようと心に誓ったのだった。