幕末怪異聞録



(何かあるのぅ…)


と感づくも、あやかしが派手に行動するのは夜。



(それまで待つしかないか…。)



少しだるそうに味噌汁を飲んだ。



(それに、もっと調べたら埃が出てきそうじゃな)



朝餉を食べ始めた灰鐘を見た近藤、山南、土方は部屋から出て行った。



「ねぇ、何で髪の毛が黄金色なの?」



沖田だけは部屋に残り、ニコニコと灰鐘の観察をしていた。



「黄金色なのは生まれつきじゃ。」



「えー?それ理由になってないよ?」



「…。」




(大方、こいつは儂を監視するために残ったんじゃろうな。)



新選組なんて全く興味ないわ!などと心の中で思いながら、朝餉を平らげていった。




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