ベンニ
あまりにもベンニの部屋は片付いていた。ジュースの缶も転がっていない。


ベンニは立上がり、気を落ち着けるためにタバコを吸おうと、ポケットの中をまさぐった。



「ここでは吸うな。」



突然、声変わりの最中と思われる少年の低い声が背後から聞こえた。



ベンニは素早く後ろを振り返った。



そこには黒髪に透き通ったブルーの目をした、ベンニよりは少し年上と思われる少年が立っていた。
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