ベンニ
レネはそわそわした様子で、部屋を行ったり来たりしていた。


今回のキャンプの費用はクリスが出してくれた。キャンプは地元の教会の主催で行われており、レネはベンニにどうしても参加して欲しかった。



乱暴にドアが開ける音がした。レネは振り返った。そこには空ろな目をしたベンニが立っていた。


我が子にもかかわらず、レネはベンニを見て思わずゾッとした。




ベンニはゆっくりとレネの横を通り過ぎると、テレビの前のソファに腰掛け、テレビをつけて見始めた。
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