ベンニ
ベンニはそのくすんだ木のそばまでやって来た。



そして大きく呼吸すると、その木にもたれかかり、目をつぶった。




ゆったりとした風がそよぎ、ベンニの髪を揺らした。ベンニは胸の奥底がしめつけられるような感覚を覚え、目を開いた。


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