後ろ姿
その日、私は一人で遅刻届を書いた。
そしていつものように先生に会った。

「おっ?柳瀬また遅刻か?
珍しいな。
近藤がいないじゃん!
休みか?」
「先生。
いえ、ただずっと一緒に登校してるわけじゃないし」
「何かあったのか?」
「別に・・・」

何でもないと言おうと思ったけど、涙が溢れてきて言えなかった。

「柳瀬?」
「もう授業始まるから行きます!」
「あぁ・・・」

私は朝のことを反省して美都に謝ろうと思った。
でも美都は、私の顔を見るたびに避けるので、謝ることすら出来なかった。

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