後ろ姿
そしてかっしーと別れて、私は一人屋上にいた。
涙が溢れて止まらなかった。

「グスン、ひっく」

ポンポン
誰かが私の頭を撫でる。
誰かと思って見てみると、私の一番大事な人だった。

「先生・・・」
「柏木先生との話は終わったのか?」
「うん・・・」
「どうして泣いてるんだ?」
「だってやっぱり信頼してただけに辛いよ。
それにかっしーの気持ち全然考えてなかった」
「・・・」
「私、いつだって自分を守って、人を傷つけてばかりだ。先生のことだって・・・」
「そんなことないぞ!」
「えっ?」
「だって俺は教師のときでも、美穂と二人でいるこの時間もすごく安心するし、励まされてる」
「本当?」
「あぁ」
「ありがとう、先生」
「どういたしまして」
「でも私も先生にすごく助けられてるよ。ずっと辛いとき傍にいてくれて本当に感謝してる。
そんな先生だからこそ私は好きになったんだね」
「そっか」
「うん!じゃあ大輔と帰るからそろそろ教室戻るね」
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