後ろ姿
いつも忘れ物をしたり、提出物が遅れる私はよく職員室に行くことがある。
いつも私を見ると、先生は毎回話しかけてくれる。
「またお前か?」
「また私で悪かったですね」
「いい加減どうにかならないのか?
その性格。
毎日一回は見てるからか、見ない日がおかしく感じるぞ」
「直りますよ!
多分・・・」
「多分かよ・・・」
私の忘れっぽい性格を知っている先生は、毎回馬鹿にしてくる。
でもこんな時間も嫌じゃない自分がいた。
先生と話していると、心が安心する気がした。
初めて会った時から唐突だった先生。
一生懸命に頑張ると言った数学の点数は悪かったけど・・・先生は笑ってくれた。
「松本、三浦、村中、柳瀬」
「・・・」
「おーい柳瀬?」
「えっ?」
完全にボーッとしていた私。
「テスト、次お前だぞ!」
「あぁ!」
「すいません・・・」
「ほらっ!
柳瀬、次頑張ればいいだけだ!
だからあんまり落ち込むな!」
「別に数学の点数低いくらいで落ち込まないし・・」
「いやいやそこは落ち込めよ!」
「どっちですか?」
みんなに内緒で誓いの握手までしたのに、私の数学の点数は30点と40点を繰り返していた。
授業中も冗談でクラスを明るくしてくれた先生。
「この席めっちゃ暑いな」
「そうだよ!」
「席替えしても柳瀬、あんまり変わってないよな」
「うん。
てか数学分かんないよ!」
「これか?
角度はな公式とか覚えれば一発だぞ」
「どの公式をどこで使うとかが分かんないの!」
「しょうがないなぁ!
これはな・・・」
でも問題を解くときの真剣な態度は私の心にも生徒たちの心にもちゃんと届いていた。
真剣に問題を解く先生を見てるとふいにドキッとする。
それに何でだか先生を見てると、なんか勉強頑張ろうって気になるんだよね。
真剣な瞳は私の鼓動を早くしていた。
いつも私を見ると、先生は毎回話しかけてくれる。
「またお前か?」
「また私で悪かったですね」
「いい加減どうにかならないのか?
その性格。
毎日一回は見てるからか、見ない日がおかしく感じるぞ」
「直りますよ!
多分・・・」
「多分かよ・・・」
私の忘れっぽい性格を知っている先生は、毎回馬鹿にしてくる。
でもこんな時間も嫌じゃない自分がいた。
先生と話していると、心が安心する気がした。
初めて会った時から唐突だった先生。
一生懸命に頑張ると言った数学の点数は悪かったけど・・・先生は笑ってくれた。
「松本、三浦、村中、柳瀬」
「・・・」
「おーい柳瀬?」
「えっ?」
完全にボーッとしていた私。
「テスト、次お前だぞ!」
「あぁ!」
「すいません・・・」
「ほらっ!
柳瀬、次頑張ればいいだけだ!
だからあんまり落ち込むな!」
「別に数学の点数低いくらいで落ち込まないし・・」
「いやいやそこは落ち込めよ!」
「どっちですか?」
みんなに内緒で誓いの握手までしたのに、私の数学の点数は30点と40点を繰り返していた。
授業中も冗談でクラスを明るくしてくれた先生。
「この席めっちゃ暑いな」
「そうだよ!」
「席替えしても柳瀬、あんまり変わってないよな」
「うん。
てか数学分かんないよ!」
「これか?
角度はな公式とか覚えれば一発だぞ」
「どの公式をどこで使うとかが分かんないの!」
「しょうがないなぁ!
これはな・・・」
でも問題を解くときの真剣な態度は私の心にも生徒たちの心にもちゃんと届いていた。
真剣に問題を解く先生を見てるとふいにドキッとする。
それに何でだか先生を見てると、なんか勉強頑張ろうって気になるんだよね。
真剣な瞳は私の鼓動を早くしていた。