【完】愛しい君は
“今から行く“と言ってから20分後
菜月はあたしの家にきた。
菜月はあたしの顔をみて
「目、真っ赤だよ。」
って言いながら悲しく笑った。
「それで美穂はどうしたいの?」
さっきのいきさつを
もう少し詳しく話なおして
話を聞いた菜月が言った。
「これで、いいの?」
いいわけないよ、
そう言いたかったのに
なぜか、言えなかった。
「そんな簡単な気持ちなの?」
簡単な気持ち―――?
ちがうよ、
あたしはずっと優太だけが好きで
こんな状況でも
優太のことを想ってる。