【完】愛しい君は
「遥と‥付き合うことになったの。」
「遥‥?って、新川のこと!?」
コクリと頷く菜月をみて
あたしは足の力がぬけて
その場にまた座りこんだ。
「なっ、なんで!?」
「今日の放課後告白されて‥。」
それからあたしは菜月を問いつめた。
あたしが話しを聞く限りでは‥
新川はずっと菜月が好きで
だけど直接話せなかった。
だからあたしをなにかと頼って
少しでも菜月に近づきたかった
そして飴はそのお礼だったらしい‥。
「新川のやつ、菜月が好きだったんだ。」
「そうっぽいね。」
そう言って笑う菜月は
とても幸せそうだった。
「とりあえず、おめでと。」
菜月に飴を渡して
あたしは立ち上がる。
「あたしも、けじめつけてくるよ。」