【完】愛しい君は
君の視線は
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「美穂おはよ。」
「菜月おはよ。」
いつもと変わらない朝。
親友の丸山菜月に声をかけて
自分の席につく。
「美穂ちゃん!」
聞き慣れた嫌な声に思わず顔が歪む。
「宿題みせて~!」
「新川、毎朝うるさいって。」
新川遥、性別は男。
「いいじゃん。みせてみせて!」
犬みたいな性格。
外見も犬っぽいけど。
「‥はい。」
ノートを新川に渡しため息をつく。
「美穂ちゃん、ありがと!」
そしていつもの飴を置いてった。
甘い甘い、いちごの飴。