【完】愛しい君は
飴を制服のポケットに入れる
「あんたほんと懐かれたね~!」
「笑いことじゃないし!」
あたしの顔をみながら
笑う菜月をそう言って睨む。
「ごめんて。で?本田くんは?」
いきなり優太の話になって
体がビクッと反応する。
「‥ちょっと距離、置こうかなって。」
「できるの?」
菜月はじっと私をみつめる。
「やってみないとわかんない‥」
逃げてるだけかもしれないけど
今、優太の傍にいるのはキツい。
いつかこうなるってことは
わかっていたけどやっぱり
現実になると、すごくツラかった。