不思議な人
「…なぜ、ペーパーがこんなにもないんだ?」
1階、2階に3ヶ所ずつトイレはあった。
しかし、そのどれにもペーパーが無かった。
「俺、何かしたのか?」
青年はため息をついた。
辛そうに3階へあがり、トイレへ向かった。
「…1つ目…なし」
ドアをバタンと閉める。
「…2つ目…なし」
また、ドアをバタンと閉める。
「…3つ目…」
ドアの前に立った瞬間。
「…ッ!?」
何か、威圧を感じた。
「…何をやってるんだ、俺」
ドアを引っ張った。
「ん…?」
ガチャガチャと音をたてて、開かない。
「ぐっ…」
引っ張っても、押しても、開かない。
「鍵がぶっ壊れてんのか?」
青年は、腕組みをした。