日常がキケン!

「あ、剣って首にほくろあるんだな!」

あまりにも剣がしゃべらなかったものだから、俺はいてもたってもいられなくなり自分から別の話題を振る。



「ほくろ?」
「ああ、首の調度後ろのところ」

この話題は大丈夫だったようだ。


剣の白い首に、ほくろがとても良く冴えている。
短い黒髪だからこそさらに映え、気付く。


俺に促され、首元を手で触る剣。

「本当だ。気付かなかった」

「俺も首の裏にほくろあるんだよ!ほら」


大地の前に行き、後ろ髪を手で掻き上げる。
伸ばしているわけではないが、見えやすいようにだ。


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