日常がキケン!


剣は手を伸ばし、俺の首筋を触った。

「ん‥‥俺、視力悪いんだ。ここからじゃみえないなぁ」

そういい、首に顔を近づけられる気配がする。
触られている今でさえくすぐったいのに、吐息が肩にかかり、少しどきっとする。



「どう?わかった?」
「ああ。すごいな、俺達同じところにほくろあるんだなぁ」

まだ指先で首を触られながら、俺は後ろを向いたまま返事をした。


「‥‥大地も、ほくろあるのかな?そういや、目の上にほくろなかったっけ?大地の目を見るたび気になって‥‥」


一瞬、首筋を触れる指が止まった気がした。

いい加減、くすぐったいから離してほしいとは言えず、俺はそのままになっていた。


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