日常がキケン!


「もう‥‥‥されたのか?」
「‥‥何を」


壁に押し付けられた体を正面に直される。
いつの間にか、膝立ちで俺の上に跨がった剣の上半身は、ほどよく筋肉がつき、俺の胸板とは比べものにならなかった。


見惚れてしまっているうちに、剣のでかい手が、俺の頬を包む。

あっ‥と声をあげる間もなく、剣の整った顔は俺の顔面まできていた。



「あ‥‥ぁ‥ちょ‥っ‥‥ぁ‥」

上から覆いかぶさるようにキスされ、思いきり顎があがる。
髪の毛は、乳白色のお湯にふよふよと漂う。



「ふ‥‥‥ぁ‥つっ‥つる‥ぎ‥‥‥ぁ」



あがこうと思えばあがけたのに、そうしなかったのは、お湯を顔にかけたくなかったから‥‥


俺の鼻や口にお湯が入らないように、頬を掴んで上を向かせてキスをしてくれているっていうのには、心の奥底で気付いていたけど――――‥‥


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