日常がキケン!
顔が赤くなっていく。
うわぁ‥‥
気をつけてたのに噛むとか俺‥‥‥最悪だ‥。
とちった事が恥ずかしくて、俺は顔をあげられなかった。
教室は笑いの渦に巻き込まれている。
『パンパンッ』
笑い声より遥かにでかい拍手の音に俺は顔をあげた。
「そんな笑うことじゃないだろう?」
低い声。先生‥‥。
「だってよー!普通ねぇだろ!!」
声をあげたのは、机の上に足を乗っけて、みるからに悪そうな奴。
目の下に大きな傷がある。
しかし先生は
「田村君‥‥‥‥‥君はこの前、数学の梅宮礼子先生を、『ママ』と呼んだそうだね?」
と、冷静に言い返した。
「!!!!」
田村と呼ばれた奴はみるみる顔を赤くする。
「それに比べたら、篠原君の事なんてちっぽけではないかい?」
田村は言葉に詰まり、机を蹴った。
「くそっ!先生の馬鹿やろう!しんじまえ!」
田村はそう言い残し、教室を抜け出して行ってしまった。
捨て台詞がカッコ悪いな。