日常がキケン!

「一年に言われたくねえって反論して、俺達はこの上なく練習して、本番に望んだ。
コンディションも良く、今までで1番声が出せたと思ったがな。

でもな‥‥‥どうなったと思うか?」


そこで先輩は話しを振った。

俺はわかるわけがないので、視線で真白に助けを求めた。


「‥‥どうなったんですか?」

「邪魔されたよ」

「邪魔‥とは?」


一つ溜息。

「まさに俺が三三七拍子を言い始めた直前に、指揮者をやってたあの部長がな‥‥手をあげてたよ。

あれは偶然じゃねえ、こっちを盗み見てから棒を振ったんだ。

ちゃんと回ごとに役割だって決めてたのによ、わざとだぜ!!」

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