日常がキケン!
寄り掛かっていた窓から離れて、教壇の前まで近づいた。
「用件を言え」
張りのある声はやたらと低く感じられた。怒ってるのかもしれない。
「俺さ、応援団入ったんだ」
いきなり本題に入るのはどうかと思い、一から説明して行こうとしたのだが、それは逆効果で高杉の眉間にはシワが寄っていくのが分かった。
なるほど。
シワが寄ると怒ってるって事か。
なんて、脳内では呑気な事を考えつつ、ため息を気付かれないように吐き出した。
「そんな報告が用件か」
「違う、違う」
「回りくどいのは好きじゃない。部活がある、早くしてくれ」
「‥わかったよ」