花日記
「おい。
そんな所に居られては寝るに寝れねえだろ。」
女はちょこまかと俺に着いてきていた。
「だって!
知らない場所で一人きりにされたらどうしたら良いかわからないじゃない!」
ああ。
それも一理あるか。
しょうがねぇな。
「おい。」
そこら辺を歩いていた侍女を呼び止めた。
「はい。
何でございましょう?」
「お前、しばらくこの女の世話をしてやれ。
それから着物を着替えさせておけ。」
「はぁ…」
当然だが侍女はわけが分からなそうだ。
「部屋は適当に使っていい。
あとは任せた。」
「…承知、つかまつりました。」
あいつがあの女の所に行ったのを見て、俺はやっと褥に寝転んで寝ることが出来た。