今もずっと愛してる
耳の横でビュンビュン風の音がする。
「大丈夫だから、ちゃんと掴まってろよ」
そう言って彰は『ほら』と加えながら私の腕を自分のお腹に巻きつけた。
「ちょ、ちゃんと…………」
私は恥ずかしくてその腕をほどき、
彰のお腹の脇辺りの服を掴んだ。
「なんだよ………」
――――。
彰の自転車をこぐスピードが半端なく速かったのですぐ彰ん家に着いた。
「ここが、彰ん家?」
「あぁ。さっき加菜ん家の前通ったのわかった?」
「わかった!私ん家って彰ん家から学校までの通り道にあるんだね!」