今もずっと愛してる



耳の横でビュンビュン風の音がする。





「大丈夫だから、ちゃんと掴まってろよ」




そう言って彰は『ほら』と加えながら私の腕を自分のお腹に巻きつけた。




「ちょ、ちゃんと…………」




私は恥ずかしくてその腕をほどき、
彰のお腹の脇辺りの服を掴んだ。



「なんだよ………」




――――。




彰の自転車をこぐスピードが半端なく速かったのですぐ彰ん家に着いた。




「ここが、彰ん家?」



「あぁ。さっき加菜ん家の前通ったのわかった?」



「わかった!私ん家って彰ん家から学校までの通り道にあるんだね!」







< 147 / 211 >

この作品をシェア

pagetop