青騒-I SAY LOVE-


「んー、弁当ねぇ。
オレは断然肉系だけどな。やっぱガッツリ食いたいじゃん? しょうが焼きとか入ってたらサイコーだけど」

「男の子って皆そんな感じですかね?」

「どうだろうな。少なくともオレは、あ、ヨウさーん! ちょっといいですか!」


ヨウさんにも意見を求めるべく、モトさんが彼を呼んでくれる。

彼がこっちに来てくれるということは自然と舎弟さんも一緒…、あれ、一緒じゃない。なんだかちょっぴり残念なようなホッとしたような。

私の心情なんて露一つ知らないヨウさんは、私達の下にやって来て「どうした?」首を傾げてくる。


私はモトさんにぶつけた質問をヨウさんにもぶつけてみた。



するとヨウさん、にやりにたり顔を一つ。



どんな顔をしてもイケメンさんはカッコイイみたい、嫌味ったらしい顔でさえ不覚にもカッコイイと思う私がいた。…私のおばか。
 

「へぇ、ココロも女だなぁ。
耳貸してやるから、どんな男か俺に教えろよ。もしかしてつるんでる奴等の中にいたり? やるねぇ」


……好きですよねぇ、みんな。こういうネタ。


「……、あ、あのー…彼氏ができたわけじゃないんですけど」

「わーってるわーってる。最初はみーんなそう言うんだって。深く突っ込まないから、どんな奴かくらい教えろって」

 
だ・か・らっ、違うって言ってるのにぃいいい!
私、そういうからかいネタっ、すっごく苦手なのに! 

「うう゛ー!」チガウチガウと唸る私に、

「はいはい」ヨウさんは面白おかしそうに肩を竦めた。

で、「肉がいい」質問に答えてくれる。

魚や野菜よりお肉の方が力が出るらしいです。ヨウさん、いつも体動かしてるしなぁ。主に喧嘩だけど。
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