青騒-I SAY LOVE-
「で、結局、俺はヨウにタコ沢のことを任せたってわけだ。
なーんであいつ、俺にまで喧嘩振ってくるんだろ。いや原因は分かってるけど、でも不可抗力だと思わないか? なあ?」
「ケイおつー」
「うっわっ! その言い方、チョー他人事!」
「だって他人事だもーん」
ケラケラ笑う弥生ちゃんに、「ひっでぇ」ケイさんは苦笑い。
すっごく楽しそうな世界に見えるんだけど…、これは入ってもいいのかな。
いけない、よね。邪魔しちゃいけないというか、何というか。
ケイさん、ノリノリで弥生ちゃんと会話してるもん。
笑いが絶えない。
あんなに捜していた人を前に、私は陰で声を掛けようか掛けまいかオドオドオロオロ。
今、二人の間に入れば確実に私、KYだよね。
お邪魔虫になっちゃうだろうし、その、あんまり悪く思われたくはな「あっれー? ココロじゃんか」
挙動不審気味になっていた私に声を掛けてきたのは、バッドタイミング…ケイさんでした。
オドオドオロオロしている私を見掛けたケイさんは、「何かあった?」ちょっと眉間に皺を寄せた。
寧ろ、何かあっているのはこの状況なんですけど。
一方的に私の置かれている状況下が悪いんですけど。
何もないとかぶりを振ってしどろもどろなる私だったけど、弥生ちゃんが「おいでよ」手招きしてきてくれたから、妙な空気が打破された。
おずおずと二人に歩み寄り、「此処で何してるんですか?」平然を装って質問。内心、妙に動揺している私がいるけど敢えて無視した。