青騒-I SAY LOVE-
「キヨタ。ちっと休め」
お前の代わりに俺達が頑張るから、リーダーの言葉にキヨタは「お気遣いありがとうッス」と笑みを零すだけ。
あんまり親身になって聞いていないみたい。
だったら最終兵器だとヨウさんは、舎弟の背中を押してお前も弟分に言ったれと視線で訴える。
よろめくケイさんはどうにか足を踏ん張って体勢を持ち直すと、生傷の絶えない少年にキリッと顔を引き締めた。
「キヨタ。生傷を作ると、俺の心も傷付く。怪我しちゃあかんっしょ! もうちっと自分を大切にしんしゃい!」
「ケイさんに心配されるなんて光栄ッス! もっと怪我してもいいかも。俺っち、まだまだ頑張っちゃいますッス」
「え゛? ちょ、き、キヨタさん」
「ケイさんのため、チームのため、俺っち全力で頑張っちゃいますッス! 見ていて下さい、アーニキ!」
………、キヨタさんが間違った方向に思考を持っていかれているんですが。
「おいケイ!」
「逆効果なことしてどうするんだよ! バーカ!」
ヨウさんとモトさんがケイさんを怒鳴りつける。
頭を抱えるケイさんは、
「俺は普通に言っただけじゃん!」
何がどうしてそうなったんだよ! 俺は悪くないっ! と、嘆いていた。
同情します、ケイさん。