青騒-I SAY LOVE-
#01. それは恋の魔法
◇ ◇ ◇
例えば話。
私が響子さんと出逢わなかった、今頃どうしていただろう?
やっぱり小中時代のようにウジウジして、相手の顔色を窺って、その内知らない子にパシられたり、苛められたりしていたんだろうか?
うーん、きっとウジウジしている私に苛立ちを募らせ、顎で使う子も出てくるんじゃないかな。
私自身、自分の性格がめんどくさいって自覚しているし。
響子さんに出逢わなかったら、ヨウさん達に出逢わなかった。
ケイさんという、大切な人にもめぐり逢うこともなかったと思う。
こうして過去の自分と決別する勇気も持てなかったと思うんだ。
今も過去を振り返れば、ネガティブな私が落ち込んで、俯いて、泣いてしまって……、でもケイさんと約束した。
過程でネガティブの根暗になってしまったとしても、最後は前を向いて歩こうって。
立ち止まっている私を待ってくれているお友達がいると知っているから。
私を放っておいてくれない姉分の響子さんに、気兼ねないお友達の弥生ちゃん。
チームを引っ張っているヨウさんに、私を受け入れてくれるチームメート達。
そして私を好いてくれているケイさんが待ってくれている。
すべてが嫌になって現実逃避、自ずから独りぼっちになろうとしても皆は優しくないから、きっと手を引いてチームに戻そうとするんだ。