お妃様も官吏なり!
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その次の日、泰安国国王、珀 蓮淵も嫌な予感を感じていた。
執務に追われ、やっと解放された夜に深宵を召し、…情事前になんとなくその事を伝えた。
すると、深宵は苦笑いをして今夜は止めましょうと告げる。
「何故だ。」
不服そうに王は呟き、そして続けた。
「お前はいつも私を拒む。」
そうなのだ。
妹にはあたかも、やっちゃいましたてきな言い方をしたが、本当はそんな関係は持っていない。
深宵は優しく微笑みかけ、王の隣に座った。
「今まで拒んできたのには理由が有るのです。」
そう、未来を知っていたから、王に従えなかった。
「明後日、主上の後宮に私の妹が入ることになっています。」
「何だと!?そのような話、私は聞いていないぞ!!」
蓮淵は飛び上がり、信じられないといった顔をした。