お妃様も官吏なり!
さあ、国王!かかってきなさい!!
すっかり梅の花が咲いた早春。
国試まで後数ヶ月。
推琳は結局皇后になった。
後宮に入ってからもう二十日たったと言うのに主上は国試前で忙しいらしく、全く会えていない。
推琳は国試にむけて勉強するために、府庫を訪れる日が続いていた。
「しっかし、母上には騙されたわ~…。」
推琳は文句を言いながら、お目当ての本を見つける。
「皇后になって国試何て受けれるはず無いと思ってたら、まさか、皇后の素性が柳家の姫と言うこと以外は明かさないなんて。」
巷では、柳と言う姓以外は全て謎な皇后についていろいろ噂が立っているらしい。
影武者だとか、実は存在してないだとか、はたまた、表に出れない理由があるとか。
最後の一つについては、事実である。