お妃様も官吏なり!
府庫の番人(管理者)?である冥黎(ミョウレイ)の隣りに座ると、推琳は机に伏した。
「あぁ~冥黎さま!どう思いますかー?」
穏やかで優しい冥黎にすっかり心を開いた推琳は、府庫で冥黎のお菓子を食べて勉強することが当たり前になっていた。
冥黎は年は四十歳で、二十二年ほどこの王宮に仕えているらしい。
昔話や、現在の外朝のことを教えてくれて、冥黎の話は面白かった。
「あなたのお父上が官吏になったばかりの頃は本当に面白かった…今の孫尚書令と共に同点で状元及第者が初の二名!」
話の内容によると、礼部尚書は孫家の者が多く、決まって有望株には厳しく当たっていたという。
礼部では、地方行政だけではなく、教育なども担当しているらしく、有望株ほど厳しくするというのが、方針らしい。
有能だから、力を入れて育てる。