【完】天体観測 ~キミと見た星~


俺はポケットから携帯電話を取り出し、星夏ちゃんにメールする。

≪俺、好きだよ。嬉しそうに笑ってる星夏ちゃん≫

そう打って、送信ボタンを押す。
やっぱり、こういうのは、口で言うの恥ずかしいしね。

星夏ちゃん、急にこんなメールきて驚くだろうな。
これを見て、少しでも照れてくれたら、嬉しいな。

だけど、

「っ…はっ…あ…ぁ…っはぁっ」

俺は、もう限界みたいなんだ。

「っ!ぅっ…っくる…っし…いっ…っ!」

星夏ちゃん、君は今、何をおもってる?
俺は、幸せになる星夏ちゃんをおもってるよ。

星夏ちゃんと過ごした日々、本当に、少なかったけど、楽しかった。
それに終わりがあると知っていても。

「木下さんっ!?木下さんっ!しっかり!!」

俺の視界がかすむ。
近くに居た看護師が俺に急いで駆け寄る。

「誰か!誰かっ!医師を呼んで…っ!!」

息が苦しくなって。
もう駄目か…。って思った。

最後に、星夏ちゃんにメール送っといて良かったな。



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