【完】天体観測 ~キミと見た星~
「今度さ、南も誘って四人で、ココでお昼ランチしようよ!」
楽しそうにそう言って、芝生を指さす美冬。
「いいね。楽しそうっ」
「じゃあ弘樹に伝えとく…あ」
椎名くんはなにかをおもいだしたように、ヤバイと顔をした。
「ん?どうしたの?」
「弘樹さ…まだ知らないよ…?」
「なにを?」
「…鈴原が病気だって事…」
「え!?」
そうだったの!?
てっきりもう知ってるかと…
でもそっか。教えてないもんね…。
「良いのか?教えて」
「うんっ!隠す事でもなんでもないしっ」
笑えてそう言えた。
病気は恥ずかしい事じゃない。
情けない事じゃない。
病気。
それも一つ、私の特徴だから。