【完】天体観測 ~キミと見た星~
そして現在―…
「よし、異常なし。また新しい薬だしとくから、受付で貰ってね」
「は~い」
私はこの日、病院に月に一度の検査に来ていた。
「それにしても正常な日がだいぶ続いてるね。このままだともう検査も来なくて良いかもね」
医師は笑う。
医師…
それは本当?嘘?
「じゃあまた一か月後。お大事に」
「じゃあまたね、医師(センセイ)っ」
小さい頃から通いなれてる病院。
小さい頃からずっと喋ってる医師。
もう敬語もなしで、堅苦しくない。
異常なしかぁー…
どっちだろ?
本当に異常ないのかな?
私は確かめたくて、しばらく診察室の前で耳を澄ましてた。
すると、ビンゴ。
中の話声は丸聞こえ。
私の話だった。
「それにしても本当、異常なしが続いてて嬉しいよ」
「そうですね、医師(センセイ)。」
それを聞いてホッとした。
そしたら胸がどきどきして、叫びたくなった。
私は生きてるよー!!
って馬鹿みたいに大声で。