【完】天体観測 ~キミと見た星~
「星夏!良かったね」
私の方をポンと叩いてそう言ったのは美冬。
「美冬…」
「なぁにシケた顔してるのよ!」
「へへっ」
私の声は、鼻声になってしまっていた。
椎名くんからの、皆からの
私への温かいサプライズ。
最高の想い出…。
「よし!んじゃあ撮りますか!」
それから、皆で写真を撮る事になった。
「ハイ、いきますよー」
この写真が、私と皆が一緒に過ごした証になれば良いな。
「3、2~1!」
―パシャッ―
眩しい光が、放たれる。
その写真は、撮ったらすぐに出てくるチェキ式で、撮ったばかりの写真が出てきた。
「うわ~…」
その写真を渡され、笑みが出る。
皆との…写真。
初めての…皆との写真だ!
「ありがとう!ありがとうっ」
「ははっ!そんなに礼言われてもなっ」
「そうだよー。鈴原さんのおかげで、こうやって皆で集まる事出来たし。より一層絆が深くなった気がするし!!」
「みんな…」
絆。
そうか、これが絆っていうんだ。
これが…皆の温もりなんだ。