【完】天体観測 ~キミと見た星~


「星夏!良かったね」

私の方をポンと叩いてそう言ったのは美冬。

「美冬…」

「なぁにシケた顔してるのよ!」

「へへっ」

私の声は、鼻声になってしまっていた。

椎名くんからの、皆からの
私への温かいサプライズ。

最高の想い出…。

「よし!んじゃあ撮りますか!」

それから、皆で写真を撮る事になった。

「ハイ、いきますよー」

この写真が、私と皆が一緒に過ごした証になれば良いな。

「3、2~1!」

―パシャッ―

眩しい光が、放たれる。

その写真は、撮ったらすぐに出てくるチェキ式で、撮ったばかりの写真が出てきた。

「うわ~…」

その写真を渡され、笑みが出る。

皆との…写真。

初めての…皆との写真だ!

「ありがとう!ありがとうっ」

「ははっ!そんなに礼言われてもなっ」

「そうだよー。鈴原さんのおかげで、こうやって皆で集まる事出来たし。より一層絆が深くなった気がするし!!」

「みんな…」

絆。

そうか、これが絆っていうんだ。

これが…皆の温もりなんだ。


< 152 / 191 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop