【完】天体観測 ~キミと見た星~
「っう…うぅ…」
涙が出た。
とめどなく、流れ落ちた。
「星夏ぁあ…」
星夏はわかってたんだ。
私が…椎名を好きな事。
恥ずかしいな…。
てっきり、隠し通せてると思ってたのに。
「バカ…馬鹿っ」
なにが…
なにが、「お願いしようと思って」よ。
ふさげんじゃないわよ…っ
星夏にお願いなんてされなくったって…
私は…私はちゃんと椎名の傍に居るよ馬鹿っ…。
だけどね、椎名はきっと私じゃ駄目だと思う。
星夏じゃないと、満たされないと思う。
だから…
だからね?
…戻って来てよ、星夏――……