【完】天体観測 ~キミと見た星~
「え?天体観測?」
「そう!すっごい楽しいよ!」
午後になって、椎名くんが来てくれた。
私はすぐに椎名くんに天体観測の話をした。
「どこですんの?」
「ここの屋上!」
「え、いいの?」
「うんっ♪明日休みでしょ!?」
「おぉ、わかった」
明日、椎名くんと天体観測することになった。
すっごい楽しみ!!
「ふーん、天体観測かぁ」
椎名くんが帰った後、遅くに美冬が来てくれた。
そして、美冬にも天体観測するのを誘ってみる。
だけど…
「私はいいや。お母さんにも夜遅くは怒られるし」
「そっかー…。そうだよね、ごめん」
無理だった。
少し残念で、私は下を向く。
「まぁ、椎名と二人じゃん!良かったね!」
「…うん。椎名くんと、色んな思い出残したいしね…」
私は少し、笑ってみせた。
「なにそれ…残すって…」
美冬は少し困ったように笑う。
私はそこで、自分の無意識さに気付いて謝る。
「さっきの違うの!…忘れてっ」
「うん」
すると、美冬は笑って、ベッドに寝てる私の手を握る。