【完】天体観測 ~キミと見た星~


「え?天体観測?」

「そう!すっごい楽しいよ!」

午後になって、椎名くんが来てくれた。
私はすぐに椎名くんに天体観測の話をした。

「どこですんの?」

「ここの屋上!」

「え、いいの?」

「うんっ♪明日休みでしょ!?」

「おぉ、わかった」

明日、椎名くんと天体観測することになった。
すっごい楽しみ!!


「ふーん、天体観測かぁ」

椎名くんが帰った後、遅くに美冬が来てくれた。
そして、美冬にも天体観測するのを誘ってみる。
だけど…

「私はいいや。お母さんにも夜遅くは怒られるし」

「そっかー…。そうだよね、ごめん」

無理だった。
少し残念で、私は下を向く。

「まぁ、椎名と二人じゃん!良かったね!」

「…うん。椎名くんと、色んな思い出残したいしね…」

私は少し、笑ってみせた。

「なにそれ…残すって…」

美冬は少し困ったように笑う。
私はそこで、自分の無意識さに気付いて謝る。

「さっきの違うの!…忘れてっ」

「うん」

すると、美冬は笑って、ベッドに寝てる私の手を握る。

< 51 / 191 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop