【完】天体観測 ~キミと見た星~


次の日。
私は朝から嬉しくて、ビンビン動き回っていた。

「あー!楽しみ!!」

「こらこら、あんまり騒がないの」

病室でピョンピョン跳ねる私にお母さんは笑って注意する。

「だって、嬉しいんだもん!」

私は本当に最高の笑顔をしてたと思う。
お母さんもつられて笑顔になっていた。

「椎名くん何時に来るの?」

「用事があるから、お昼は来れないけど、夜の8時には来るってっ」

私はなおもまだピョンピョン跳ねる。
だけど…

「ぅあっ!」

私は次の瞬間、病室の床に倒れた。
自分でも、なにがなんだかわからない。
なにもしてないのに、勝手に足の力が緩んで、崩れ落ちたんだ。

「ちょっと!なにしてるの~?そんなに跳ねまわるからでしょ~」

お母さんは呆れて私の傍にかけよる。
だけど、私は呆然とその場に座ったまま…。

「星夏…?」

お母さんは不思議そうに私の名前を呼ぶ。

「違う…。足の力がね…急に…抜けちゃった…」

「え…」

それは、私の体が、どんどん病に冒されかけている。
サインだった――…



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