【完】天体観測 ~キミと見た星~
―星夏side―…
《今からそっち行って良い?》
リハビリが終わって病室に帰ってきたら、美冬から、そんなメールが届いていた。
もちろん、私はすぐに返信した。
《いいよ(o>ω<o)》
携帯を閉じると、私はベッドの上に寝転がって、窓の外を眺めた。
空は青かった。
私はまた携帯をとって、メール作成画面を開いた。
真っ白な画面。
そこに私は
《死》
と、文字を打った。
それをジーッとみて考える。
死ぬってなんだろう?
死んだら、私はどうなるんだろう?
どこに行くんだろう?
私の病気は今の医療じゃ、治せない。
だから、死んじゃうんだ。
死にたくなくても…。
私は深い溜め息をついて、《死》と書かれた画面を真っ白に戻した。
こんなに簡単に、私の死も消えちゃえば良いのに。
実際、まだ足は動くし手だってなんとか動く。
実感がまだ迫ってこないんだ。
だから、余計不安で怖い。
死にたくないのにな。
こんなに死にたくないと願っても、誰にもどうする事も出来ない。
これが私の運命――…