四文字チョコレート
「なつ……ごめん」
肩に手を置かれても、振り返ることができなかった。
息の荒さから、走って追いかけてきてくれたのだとわかる。
でも、だけど。
あたしに振り返る資格なんかないんだよ。
「ごめん……っ」
「謝らないで……」
悪いのは、あたしだ。
だって、彼があまりにみんなにも優しいから、彼女だって自信がなくなっちゃった。
だけどそんなことを言って嫌われるのが怖くて、サヨナラを告げたんだから。
……ごめんは、ホントはあたしが言うべきなんだ。