心友。~友達の彼氏をスキになった。~
藍はいつも明るく優しい目をして笑ってくれた。
「頑張れ悟」と言ってくれた。
不器用な自分の恋をいつも応援してくれた。
今…
行き場のないマリアへの想いが苦しくて、そんな藍の優しさにすがってしまった。
(弱…俺)
気を失い自分に身を任せている藍の顔は、別人のように生気がなく唇がまだ震えている。
(過呼吸になるくらい怖かったのに、俺は何の権利があってあんなことをしてん?)
悟は羞恥と自己嫌悪とで体が震えそうだった。