心友。~友達の彼氏をスキになった。~
そのあとラリーを繰り返し、しばらくたってワンクール終わったのか後輩にその台を明け渡し、悟が出口に向かって歩いて来た。
首から下げたタオルで汗を拭いながら
彼の視線が一瞬……藍を捉えた。
「え」
悟の目が彼女に釘付けになり、ピン球が一杯入ったバケツに蹴つまずく。
「わわっ」
倒したバケツから飛び出した球は一面に広がって、藍達の足元にまで転がってきた。
(わはは、悟のわかりやすさは健在やったな)
ユキが嬉しそうに呟いた。
悟がバケツを抱えてひざまずきボールを回収するのを、皆で手伝ってやる。