電話が鳴った。
「まぁな。でもさ、
お前だって俺がそっちにいけない事ぐらい解ってるんだろ?」
ここと奴が居る場所とは、離れすぎている。
今すぐになんて、たどり着ける訳も無い場所だ。
『解ってるけど…いますぐ来てくれないって言うんなら、
この薬を大量に飲んでやるからねっ?』
「何の薬だ?」
『…ビタミン剤』
「過剰摂取するなよ。
頭痛したり骨が脆くなっても
知らないからな」
いつもの通りのくだらないやり取りだ。
この間は手首を切ると言っていた。
定規で。
白い線ができて痒いと言っていた。
毎回よく考えるもんだと、つい関心してしまう。