籠のなかの花嫁
制服を着て、短い髪の毛を丁寧にブラッシング。
朝食を食べながらニュースや天気予報を見る。
そして
「行ってきます」
返事が帰ってくることのない部屋へ挨拶をして学校へ出かける。
13年という月日は美羽を変えてしまった。
あんなに活発だった少女を、こんなにも無感情な人間にしてしまったのだ。
美羽は美鶴を亡くした日から、一切人前で泣かなくなった。
どれだけ孤独で辛く悲しい日々も自室で声を殺して泣くことしか出来なかった。
しかし、唯一美鶴が美羽に言い残した笑顔だけは、どんな時も絶やさなかった。
そのせいか、親戚には嫌われていてもお手伝いさんたちにはとても慕われていた。
しかしその笑顔も、今では作り笑顔となっていた。
「おはよう美羽。」
「おはよう。」
「ねぇ、昨日の歌番組見た?」
「見てないよ?」
「え〜!!せっかく美羽の好きなカズ出てたのに!!」
「そうなの!!?ショック・・・あ、梨奈録画してないの?」
すると梨奈はニヤリと笑いながら
「そう来ると思って録っといたわよ〜♪」
「うわ嬉しい!!ありがとう梨奈!!」
朝食を食べながらニュースや天気予報を見る。
そして
「行ってきます」
返事が帰ってくることのない部屋へ挨拶をして学校へ出かける。
13年という月日は美羽を変えてしまった。
あんなに活発だった少女を、こんなにも無感情な人間にしてしまったのだ。
美羽は美鶴を亡くした日から、一切人前で泣かなくなった。
どれだけ孤独で辛く悲しい日々も自室で声を殺して泣くことしか出来なかった。
しかし、唯一美鶴が美羽に言い残した笑顔だけは、どんな時も絶やさなかった。
そのせいか、親戚には嫌われていてもお手伝いさんたちにはとても慕われていた。
しかしその笑顔も、今では作り笑顔となっていた。
「おはよう美羽。」
「おはよう。」
「ねぇ、昨日の歌番組見た?」
「見てないよ?」
「え〜!!せっかく美羽の好きなカズ出てたのに!!」
「そうなの!!?ショック・・・あ、梨奈録画してないの?」
すると梨奈はニヤリと笑いながら
「そう来ると思って録っといたわよ〜♪」
「うわ嬉しい!!ありがとう梨奈!!」