籠のなかの花嫁

｢お前ってそういう所もあるのな｣


｢皆さんが思ってるほどあたしおとなしくないですよ｣



“みたいだな”と言って晴太は笑った。



それを見て美羽も笑った。



｢っ････････｣



それを見て息を呑んだ晴太に気付きもせず。




｢次のお客さま、お待たせいたしました。ご注文は｣


｢あ、はい｣



そうこうしてるうちに順番が回ってきた。



｢チョコミントと、ストロベリーチョコとコーヒーは一緒で｣


｢ミントチョコと、ストロベリーチョコとコーヒーは一緒ですね、お待ち下さい｣



｢──ありがとうございました｣




アイスを受け取り、二人は店を後にした。



歩きながらアイスに口をつける。



噂以上に美味しく、二人も大満足だった。




｢ミントがすきなんですか？それともチョコが好きなんですか？｣


｢え？｣



珍しく、美羽からの問いかけに、晴太は少し動揺したが、平静を装った。




｢どっちが好きっていうより、基本甘いだけだと食べないんだ｣


｢じゃぁ、ケーキとブラックコーヒーとか？｣


｢まぁ、そんな感じだな｣