籠のなかの花嫁
学校内ではいつも一緒にいる友人の梨奈。



メイクやお洒落が大好きなまさに今時の女子高生だ。



梨奈に比べ、美羽はメイクやお洒落に関しては興味や関心はあるものの、無頓着な方だ。



バイトをしているが、あまり自分には使わず、あることのために今は貯金中。



「美羽は素(もと)がいいから研けばもっと光と思うけどな・・・」


「そう言うのは、梨奈ぐらいだと思うよ?」


「はぁ!?美羽知らないの?結構アンタ男子にモテてんだよ」



明るく振舞い、誰とでも話せる美羽だが、男子にはあまり近寄らない。



なぜかと言われれば



「男子と話すより、女子と話していた方が楽しいから」



と、いつも答えるのだ。



「美羽、このまま彼氏作らない気?」


「・・・・・・・作る気ないから」



そんな美羽に梨奈はため息。



今年で二人とも高校3年年。



季節はもう夏。



「卒業までなんて、あっという間なんだよ!恋しようよ」


「う〜ん・・・・・・・」




返事も上の空な美羽に梨奈はガックリ。




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