籠のなかの花嫁
昼休み─────────・・・



昼休憩に入り、美羽と梨奈そして友人二人も合わせ、4人で教室でお弁当を広げていた。




他愛ない話で盛り上がりながら喋っていると、突然教室の扉をガラッと勢い良く開けて入ってきた人達がいた。




・・・・・誰?

うちの学年には、いないはず。

下級生かな?



美羽の学校は、学年が6クラス。



それぞれの学年の人数は多いものの、3年間一緒にいれば、名前は分からずとも顔は大体覚えられる。



その人達は、見たことがない女子だった。


3人で教室を見渡し、誰かを探していた。




美羽が考えていると、隣の情報通の友人が



「あの子、あの先頭の子、1年生の穂積弥生ちゃんだ。噂では男好き」



と、小さな声で言った。



「穂積弥生?男好きって・・・っていうか、1年生が3年生に何の用?」



4人で首をひねっていると、彼女が近づいてきた。



美羽が彼女を見ると、目が合い、睨まれる。




え?あたし?




そして立ち止まる。




教室中が注目する中、美羽もゆっくり立ち上がる。





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